引越しのタイミングで借地権を買取ってもらう

借地権付き建物だと安くマイホームを手に入れられるというメリットがあります。

そんな借地権付きのマイホームにしばらく暮らしていたけれど、急な仕事の事情から引越しをしなければならなくなってしましました。

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まずは、借地権の契約書をしっかり確認しましょう。
基本的に、借地から離れる場合は、借主負担で建物を取り壊し、更地にして返すことになっています。
地主にとって、自分の土地に建物があると次の活用方法が限られてしまうために、更地にしてお返しするのが一般的です。

それだけではなく、借地権は他の方に買い取ってもらうこともできます。
借地権を売却できれば、引越し資金の足しにすることもできるでしょう。

借地権の譲渡は地主の許可が必要

借地権を売却したいという場合は、必ず地主さんからの許可が必要です。
ですので、地主さんの意見を最大限に尊重しながら、地主・借主がお互いにメリットがある着地点はどこにあるのか、丁寧に交渉していく必要があります。

もし、第三者が借地権を得ても地主のデメリットにならないのに、地主が首を縦に振ってくれないという場合は、地方裁判所で「地主の承諾に代わる許可（代諾許可）」を申し立てることができます。

ただし、これは最後の手段。地主さんとの関係が壊れてしまうことは避けられないので、できるだけ話し合いの場で承諾いただけるよう手を尽くしましょう。

借地権に強い業者に相談するとスムーズ

借地付き建物から離れなければならない、借地権を譲渡したい、という状況になった時、借地権の知識が豊富な不動産業者に協力を求めることをおすすめします。

まず、借地権はややこしく、専門知識を持っていない借主が「借地権を売却したいんですが、いいですか？」と直球で聞いても、地主さんがうなずいてくれない可能性もあります。

たとえ快くOKをいただいても、今度は「借地権は、そもそも買い手が少ない」という問題に直面します。
借地権は担保としての価値が低いため、銀行融資を受けるときに不利になりやすいのです。
借地権といっしょに建物を購入したとしても、土地を担保にできません。
購入者は、少額で住宅ローンを組む人や他の不動産担保を持っている人に限られるでしょう。
さらに、他の不動産よりも手間がかかるのに、取引金額が安く、不動産業者がなかなか取り扱わないという側面もあります。

借地権の譲渡はややこしく、さまざまな制約があります。借地権は担保としての価値も低く、第三者に借地権を買い取ってもらうのが難しい資産です。
そのため、借地権の対応に強い業者選びが重要になるでしょう。